ブログ
歯は削ると弱くなる? ― 本当に知ってほしい歯科治療の真実
よくある質問「歯は削ると弱くなりますか?」
患者さんから最もよくいただく質問の一つに、
「歯を削ると弱くなるんですか?」 というものがあります。
答えはシンプルに 「その通りです」。
かつての歯科治療は、虫歯が見つかればすぐ削って銀歯を詰めるのが当たり前でした。
しかし今では「削れば削るほど歯は弱くなる」という事実が科学的にも明らかになっています。
従来の治療の流れと問題点
昔の治療を振り返ると、多くの方がこういう経験をされています。
- 虫歯ができる → 削って銀歯を詰める
- 再発や痛みが出る → 神経を取って大きく削り、被せ物に
- 歯が割れる → 抜歯をしてブリッジに
- 隣の歯まで巻き込んで削る → 治療の連鎖が続く
この繰り返しで、結果的に歯を失ってしまうケースが少なくありません。
なぜでしょうか?
それは「虫歯の原因」そのものにアプローチできていないからです。
虫歯は生活習慣や口腔内環境によって細菌叢が酸性に傾き、歯が溶けることで起こります。
削って詰める処置は対症療法に過ぎず、原因を取り除いているわけではありません。
歯を削ると本当に弱くなる理由
では、なぜ削ると弱くなるのでしょうか?
- 神経を取った歯は70%強度低下
一般的に、神経を取ると自動的に全周を削って被せ物をします。
しかしその時点で歯は約70%も脆くなることが分かっています。 - 銀歯は歯より硬すぎる
金属の詰め物は歯より硬いため、噛む力が加わると楔のように働き、歯を割る方向に力が集中します。 - 金属は歯と接着できない
金属を固定するために、健康な歯にも溝や穴を掘る必要があります。
つまり虫歯じゃない部分まで犠牲になるのです。
唯一のメリットは「安く治療できる」ことですが、
小さな銀歯は半年、被せ物は2年経てば保険で再治療可能という制度が治療の繰り返しを生み出している面もあります。
歯を長持ちさせるための考え方
1本の歯は、4〜5回程度の治療で限界を迎えることが多いといわれます。
だからこそ、削る回数を減らし「できるだけ歯を残す」ことが重要です。
私自身の考えとしては、
- 生活習慣を見直し、虫歯リスクを下げる
- 必要以上に削らず、治療のタイミングを慎重に見極める
- 削る場合はエナメル質を可能な限り残し、セラミックで補強する
こうした選択が、歯の寿命を延ばすベストな方法だと考えています。
まとめ
- 歯は削れば確実に弱くなる
- 銀歯治療は原因解決ではなく、再治療のリスクを高める
- 歯を長持ちさせるには「原因除去」と「削る量を最小限に」する工夫が必要
- セラミックや接着技術の進歩により、歯を補強しながら残す治療が可能
「削ったらどうなるのか?」を知った上で、治療の選択肢を考えることがとても大切です。
興味のある方はぜひ一度ご相談ください。