なぜ私は歯科医師として審美治療に向き合うのか ― 健康と美しさは同じ方向を向いている【桜新町の歯科医師・院長より】
こもり歯科クリニック 院長 小森 真樹(臨床歴19年・日本顎咬合学会 指導医・桜新町)
このシリーズの最終回として、少し個人的な話をさせてください。
なぜ私が審美歯科治療に力を入れているのか。なぜ美容医療に警鐘を鳴らすのか。なぜ「天国まで持っていってもらえる修復物」を目指すのか。その根っこにある考え方を、正直にお伝えします。
歯科医師になって気づいたこと
臨床歯科医として19年、桜新町で開業して11年が経ちます。その間に何千人もの患者様の口腔内を診てきました。
初めの頃は「痛い歯を治す・虫歯を取る・被せ物を入れる」という目の前の治療に集中していました。しかし経験を重ねるうちに、一つのことが見えてきました。
患者様の「口の中の状態」と「その方の人生の質」は、深く結びついているということです。
噛めない・痛い・見た目が気になる。これらが続く患者様は、食事の楽しみを失い・自信をなくし・人前で笑えなくなっていきます。逆に口腔内が健康になり・笑顔に自信が持てるようになった患者様が、明らかに生き生きとしていく姿を何度も目撃してきました。
歯を治すことは、その方の人生の質を取り戻すことだと、私は本気で信じています。
「美しさ」と「健康」は対立しない
審美歯科治療というと「見た目だけの贅沢な治療」と思われることがあります。しかし私の考えは違います。
セラミックは銀歯より二次虫歯リスクが低く、歯を長持ちさせます。矯正治療は歯並びを整えることで清掃性を高め、虫歯・歯周病リスクを下げます。噛み合わせを整えることは全身の健康につながります。
美しくなることと、健康になることは、歯科治療においては同じ方向を向いています。セラミックを入れることは「きれいにする」と同時に「歯を守る」行為です。矯正をすることは「笑顔を変える」と同時に「将来の歯を守る」投資です。
だから私は審美治療に向き合います。それは単なる見た目の改善ではなく、患者様の健康と人生の質への投資だからです。
美容医療への違和感の正体
美容医療が急拡大する中で、私が感じてきた違和感の正体が、臨床を続ける中でだんだんはっきりしてきました。
美容医療の多くは「健康な状態に人工的な変化を加える」行為です。健康な体にメスを入れ・薬剤を注入し・人工物を埋め込む。その結果として見た目が変わります。しかしその変化は本質的に「体を消耗させることで得た変化」です。
そして最も気になるのが長期的な視点の欠如です。美容クリニックのSNSに溢れるビフォーアフター写真は、ほぼすべてが施術直後のものです。1年後・5年後・10年後の状態を公開しているクリニックはほとんどない。これは「患者様の10年後に責任を持っていない」ということを、図らずも示しています。
医療とは本来、患者様の長期的な健康と生活の質に責任を持つものです。施術して終わり・売上を立てて終わりでは、私には医療と呼べません。
ビフォーアフターの写真しか出せないのは、10年後の患者様の人生まで気にしていない姿勢の表れだと思っています。私にはそのような治療はできません。
私が目指していること
私の目標を正直に言います。
当院で入れたセラミック・インプラント・義歯を、患者様に人生の最後まで使い続けていただくこと。極端な言い方をすれば、天国まで持っていってもらうこと。これが私の究極の目標です。
そのために何が必要か。精密な診査・診断・治療計画。適切な材料の選択。噛み合わせの精密な設計。歯周環境の徹底した管理。定期的なメンテナンス。そしてこれらを一人の歯科医師が一貫して担当し、長期的に管理し続けること。
開業から11年、この考え方は変わっていません。そして今後も変えるつもりはありません。
子供のうちから関わりたい理由
私が小児患者様を積極的に診ているのも、この哲学の延長です。
子供のうちから虫歯を作らない・噛み合わせを管理する・成長を味方にした矯正を行う。これが実現できれば、大人になってからの歯科治療コストが劇的に下がります。インプラントが必要になるリスクも低くなります。矯正が必要でも、シンプルな治療で済みます。
究極の歯科医療とは、治療を必要としない人を増やすことだと思っています。そのためには人生の最初から関わることが最善です。子供から大人まで、一人の歯科医師が長期的に管理できること。これが当院の最も大切にしていることです。
健康的に見た目を変えて、人生を変える力
このシリーズを通じて伝えたかったことを、最後にまとめます。
見た目を変えたいという気持ちは、とても自然なことです。その気持ちに応える方法として、美容医療は一つの選択肢です。しかしもう一つの選択肢として、歯科治療があります。
歯科治療による審美改善は「健康を取り戻しながら、見た目が変わる」という、美容医療とは根本的に異なるアプローチです。副作用はありません。10年後も20年後もその変化は続きます。そして噛める・笑える・食べられるという機能の回復は、生活の質そのものを変えます。
私は歯科医師として、健康的に見た目を変え、人生を変える力を持っていると固く信じています。それがこのシリーズを書いた理由であり、毎日診療に向き合う理由でもあります。
健康と美しさは同じ方向を向いている。歯科治療はその両方を同時に実現できる、最も価値の高い医療の一つだと信じています。― 院長小森真樹
こんな方に来ていただきたい
- 美容医療を検討しているが、まず歯から始めてみたい方
- 笑顔に自信を持ちたい・口元を変えたい方
- 銀歯が気になっていて、ずっと後回しにしてきた方
- 歯並びが気になっているが、大人になってからでも遅くないか不安な方
- 長期的に健康と見た目を管理してくれる歯科医院を探している方
- 子供のころから歯を管理してほしい方
- 複雑な症例で他院に断られた方
桜新町・世田谷区周辺の方はもちろん、遠方からのご相談も歓迎しています。初診でお口全体のスクリーニングを行い、見た目と健康を同時に改善するための道筋を一緒に考えます。まず「話を聞くだけ」でも構いません。ぜひ一度ご連絡ください。
このシリーズの全記事
- 【第1弾】美容クリニックに行く前に、歯を診てもらってください
- 【第2弾】美容医療に「10年後」はあるか ― 直美リスクと本当の長期的な美しさ
- 【第3弾】100万円を美容医療に使う前に考えてほしいこと
- 【第4弾】スマイルデザインとは何か ― 笑顔が変わると人生が変わる
- 【第5弾】銀歯を全部セラミックに変えたい方へ
- 【第6弾】歯並びを治すと顔が変わる
- 虫歯を放置するとどうなる? 段階別に進む恐ろしい現実
- なぜこもり歯科クリニックは「一人の歯科医師」でここまでできるのか
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